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COLUMN
新年度、ぐんと気温の下がったパリ
Marinne Serreのパッチワークドレス
長く暑い夏だった日本に比べ、パリの夏はあっという間。一気に気温は10°C台に入ってしまいました。夏休みが終わったとはいえ、街の中心地では相変わらず多くのツーリストたちで賑わっています。
今回は、そんなツーリストたちをターゲットにしたファッションウィンドウや展示の様子をお届けします。
パリ中心街の百貨店「ギャラリー・ラファイエット」では、今回で2回目となる“FRENCH TOUCH”というテーマで、フランス国内のブランドを推すイベントを開催中。
Louboutin、Courrage、Claudie Pierlot、Gerard Darel、A.P.C. など有名どころから、バッグのCoperni、下着のNoo、特にクローズアップされていたのはMarine Serre。
Marine Serre(マリーヌ・セル)は、マルタン・マルジェラやディオール、アレキサンダー・マックイン、バレンシアガなど名だたるメゾンでのインターンを経て2016年にブランドを立ち上げ。まもなくLVMH賞を若干25歳で受賞した、デビューから今までずっと注目され続けているフランス人デザイナーのひとりです。
積極的に環境問題に取り組み、リサイクルやアップサイクルをたくみに利用した上で、最高にクリエイティヴでメッセージ性の強い作品を生み出し続ける彼女。
パンデミックを経て、さらに環境対策を推し進めるフランスの未来をデザインする、若手デザイナーへ賞賛の声はやみません。
カーヴィなマネキン、さらにXLサイズもあり
店内の展示で気になったのは下着コーナー。
フランスは、下着専門店も多く、実用性というよりも見せる下着=セクシーなものが多いので、当然マネキンもモデル体型のナイスバディがレースの色っぽい下着を纏っているのが通常。
ところが最近では、かなりカーヴィーなマネキンがメインに置かれています。
日本のサイズでいえばXL? のおばちゃん体型。
理想の非現実的な体型で見せるのではなく、こんなリアルなフランス人の体型で見せてくることも、時代に沿っていると言えるでしょう。
ただ、誕生日やバレンタインデーに男性から女性へ下着をプレゼントすることも多いお国柄なので、男性にとってはちょっと夢のない傾向かもしれませんね!
お土産に良さげなオリジナルのパリファッション
爆増しているツーリスト向けに、ザッツ・パリ土産といったオリジナルブランドのアイテムも目につきます。物価高のフランスにしてみれば、価格も割とリーズナブルで100ユーロ以下がほとんど。 シンプルですが素材やカットなど、きちんと細かいディテールには流行りを取り入れていて、おすすめ。
秋のボヘミアンスタイルが新鮮
「プランタン」デパートのオペラ店では、Astro Modeと題して、星座占いに沿ってオリジナルのファッションアイテムやお守りになるようなグッズをお薦めするイベントを行なっています。自分の星座でなくとも、魅力的なスタイリングが新鮮です。
星読みでLanvinのドレス勧められても高価過ぎ
フランスの新年度は秋スタート。
長い夏のヴァカンスを経て、リフレッシュしたパリジャンたちは、すっかり肌寒くなった気候に合った秋のファッションで身を包んでいます。
とは言え、まだまだヴァカンス気分が抜けない人もいれば、いち早く冬休み旅行の計画を立て始める人も。“フランス人はヴァカンスの為に働く”という説はまぎれもない事実なのです。
[PROFILE]
KISAYO BOCCARA
パリ在住の帽子職人&通訳コーディネーター。東京藝術大学デザイン科卒業後、渡仏。パリの帽子専門学校を卒業し、C.A.P.職人国家資格を取得。現在は、帽子&アクセサリーのブランドを運営しつつ、日仏をつなぐコーディネーターとして活動。パリ郊外の森近くにて、夫と息子2人の4人暮らし。
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