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From PARIS:2024モード春の立ち上がり

 

パリ市内、ウィンドウパトロール

 

朝晩は5度以下、寒さと雨続きのパリでは人々はまだまだダウンコートにストールぐるぐる巻きで、縮こまりながら歩いています。反面、ブティックや百貨店では、すっかり春。

 

TARA JARMONのジャケットにISABEL MARANTのデニムブーツ

 

春物のチェックをしにウィンドウパトロールをするのが、この時期の楽しみのひとつ。冬はどうしてもモノトーンに偏りがちですから、春に向けて綺麗色の軽やかな服を新調してみたいな、と思わされます。

 

例年はそんな期待に応えるべく、華やかな色とりどりの春物を全面に押し出すブランドが多いのですが、今年はちょっと違った印象です。

 

KENZOのオーバーサイズジャケットにも白スニーカー

 

まずは、ここのところのストリートカジュアルの流行で、どこもスニーカーに合わせたスタイルを打ち出しています。 冬のパリといえば、重いコートに革靴ロングブーツが定番だったのは昔の話で、メトロの中で足元に注目してみれば9割がスニーカーを履いている昨今。

 

リセエンヌたちは、ボーイフレンドとまったく同じ服装でStussyのトレーナーにNIKEのスニーカー、THE NORTH FACEのダウンジャケット、SONYのヘッドフォンを首に掛ける、といった感じが王道でしょうか。

 

デパート内では、paco rabanneのアイコニックなスパンコールドレスに黒スニーカー、MARNIやDries Van Notenのシックなマネキンにも白スニーカー。最初はなんだか違和感ありましたが、定番になりつつあるのでしょう。パンプスが当たり前だったハイブランドの店員たちも、最近ではスニーカーで接客なのが驚きです。

 

フレンチブランドba&shのデニムパーツのトレンチコート

 

お次は、デニム。 今年は華やかな色味が少ないな、と思ったのはこのせい。

 

人気フレンチブランドのウィンドウでは、ブルーデニムを使用した新しいデザインのコートやワンピースが目立ちます。これもまたストリートカジュアルからの派生でしょう。プランタンのシャネルのウィンドウも、バーバリーもデニムです。

Diorの今年っぽいシックな花柄

 

とはいえ、やはり春といえば花。 せっかくのこの季節ですから、心華やぐカラフルさが欲しいものです。

 

全体的には少女趣味のフルーリーというよりも、シックな色味だったり、個性的な大柄だったりが目立ち、ここにも今年のカラーが出ています。全身花柄のワンピースではなく、面積の小さいショートパンツやジャケットの中だけ花柄、というスタイリングも多くみられました。この点でも、あまり女性性を出しすぎない、というのが流れのようです。

今回、大手百貨店、サンジェルマン・デ・プレ界隈、マレ地区、サン・トノレ通りなどポイントを周ってチェックしましたが、先ほども述べたようにウィンドウはちょっと地味めに感じました。

Santa Maria Novellaサントノレ店のウィンドウ

 

その代わり、思い切り春めいていたのは、パルファンの路面店。 GUERLAIN、L’Artisan Parfumeur、Fragonard、どの香水専門店も競い合いような華やかさです。その中でも特に素敵だったのは、Santa Maria Novellaで、それはもう店に入る前から香り立つような春らしさ。この凍える長い冬が早く終わらないかなぁ、と願いたくなるウィンドウでした。

 

 

[PROFILE]
KISAYO BOCCARA

パリ在住の帽子職人&通訳コーディネーター。東京藝術大学デザイン科卒業後、渡仏。パリの帽子専門学校を卒業し、C.A.P.職人国家資格を取得。現在は、帽子&アクセサリーのブランドを運営しつつ、日仏をつなぐコーディネーターとして活動。パリ郊外の森近くにて、夫と息子2人の4人暮らし。

 

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