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COLUMN
ミラノデザインウィーク
ファッションとデザインの中心地と言われるイタリア・ミラノ。今回はフィレンツェから少し足を伸ばして、世界が注目するデザインの祭典「ミラノデザインウィーク」を覗いてきました。
とあるお店のショーウィンドウ
「ミラノデザインウィーク」とは、ロー・フィエラ・ミラノで行われる家具の見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」とミラノの街中で行われる展示などのイベント、「フオーリサローネ」の総称です。
本会場では世界中から集まったブランドの新作コレクションの展示が行われ、各国のメディアや関係者が集結します。ブランドのイメージやコレクションのテーマを体現したブースが並ぶ会場内の雰囲気は、まさに圧巻の一言に尽きます。
大学内の展示イベント
そんな本会場から離れたミラノ市内も、負けず劣らずの盛り上がりを見せていました。 街中を見渡すと、どこもデザイン一色。ファッションブランドのショーウィンドウや大学の校内、さらには道に停めてある車まで。あらゆる場所で展示イベントが行われていました。 展示内容は様々ですが、昨今ではサステナブルに着目したテーマが多く見られ、プロダクト業界における環境問題に対する関心の強さが窺えます。
“Si sente un soffio vitale?“ 「生命の息吹を感じますか?」 Photo by Yoshida Arata
まるでギャラリーのような街を散策している中、目に留まったのは一軒のお花屋さん「花屋 ラダエッリ(Radaelli Fioraio)」。店内では日本人デザイナー田口 裕介さんとイタリア人 木工アーティスト レオナルド・カッペリーニ(LEONARDO CAPPELLINI)さんのコラボレーションイベントが開催されていました。
デザイナー田口 裕介さん Photo by Yoshida Arata
“Si sente un soffio vitale?“
La vita cresce verso il cielo. Come una spirale che gira.” 【「生命の息吹を感じますか?」生命は空へと向かい、力強く成長していく。 ぐるぐる回る螺旋 のように。】をテーマとした作品が並ぶ店内には、ゆっくりと花を見て寛げるベンチや花を購入した人がメッセージを記せる机が用意され、花と生活空間が一体となるような素敵な雰囲気が広 がっていました。緩やかに螺旋を描くフラワーベースからは、職人の繊細な技術はもちろんの事、デザイナーとアーティストが抱く自然や生命に対するリスペクト、そして素材ならではの温もりが感じられました。木材が持つ年輪やそれぞれの色味を生かしているため、どれひとつとして同じデザインのない作品たち。ついつい時間を忘れて見入ってしまいました。ミラノで長い歴史を持つ老舗花屋「ラダエッリ(Radaelli Fioraio)」の美しい花々とデザイナー、田口 裕介さん、木工アーティスト、レオナルド・カッペリーニさんが手掛けたフラワーベース、そしてお客さんとの日常の暮らしを楽しむ素敵なコラボレーションイベントでした。
フラワーベース
Photo by Yoshida Arata
デザイナー 田口裕介氏:Instagram @tagutagujp
木工アーティスト レオナルド・カッペリーニ(Leonardo Cappellini)氏:Instagram @leowoodart
Radaelli Fioraio:Instagram @radaelli1886
[PROFILE]
MISA
イタリア在住のフリーランスデザイナー。フィレンツェの美術専門校を卒業後、紳士服店のグラフィックデザイナー兼テキスタイルデザイナーで、今はフリーのグラフィックデザイナー等、活動している。
Instagram @misa_7979
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