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From FINLAND:森に湖におやつ:フィンランドの国立公園でハイキング

 

もい!

 

フィンランドは、森がとても身近なもので、日常生活の欠かせない一部と言っても過言ではないぐらい。都心からもわずか10分ぐらいで気軽に森へ行けますが、今回の夏休みは少し足をのばし、フィンランドの国立公園のひとつへ行ってみました!

 

大自然で頭をリセット

 

フィンランド全国には41の国立公園があり、新鮮な森や湖畔、海岸での穏やかな散策が楽しめるところから北部ラップランドの厳しい環境の、周りに何もない、数日歩いても誰一人にも会わない異世界までさまざまです。フィンランドは日本と違って山がなくて(全て氷河期で削られてきたので)、一番高いところといってもわずかの1300メートルぐらいの標高なので、国立公園もわりと歩きやすくて、平らなところが多い。

 

フィンランドの国立公園は平らなところが多くて、森と湖の絶景が気軽に楽しめます。こういう景色を眺めると忙しい日常生活を忘れて不思議なほど心が落ち着きます。

 

フィンランドの国立公園はそれぞれ違いますが、共通の魅力といえば、日本みたいに高いところから素晴らしい山の絶景を見下ろせるところと違って、きれいで緑豊かな、のんびりとした穏やかな森が多い。ある意味で“普通”の森ですが、なにかしらの安定感というか、落ち着いた雰囲気が魅力。大自然に囲まれて忙しい日常生活を忘れて、自然そのものを楽しむことで心も体もリフレッシュできます。

 

イソヤルヴィ国立公園へGO

 

今回の夏行ってきたのは、私の地元であるタンペレから車で2時間ぐらい、湖水地方にあるIsojärvi(イソヤルヴィ)国立公園。Iso(イソ)というのが大きいの意味、järvi(ヤルヴィ)が湖を示し、名前の通り大きくてきれいな湖を一周できる国立公園です。

 

ハイキングルートは数キロの日帰りにぴったりなものから長めのコースまで選択でき、テント泊ができるキャンプ場も特に夏の間は人気。また、滅多に姿を見せてくれないのですが、この国立公園でビーバーが多く暮らしているそうで、ビーバーの跡や巣を探してみるのが楽しいところ。

 

松に湖に岩、フィンランドの典型的な森。背景は国立公園の名前にもあるイソヤルヴィという湖。

 

今回選んだのは10キロぐらいの、横でずっと湖を眺めながら森を散策できるコースです。割と平らで歩きやすいですが、たまに少しした岩を登って下って、たまに森の中へ入ってまた湖畔に戻って、バリエーション豊かな楽しい冒険でした。国立公園でコースがとてもきれいに整備されていて標識もわかりやすいので迷う不安もないので安心できます。

 

天気にとても恵まれて、青空と緑豊かな森、湖や湿地の絶景も楽しめました。

 

ハイキングの日に欠かせない持ち物!

 

国立公園へ行くとき、大きな楽しみの一つはもちろん休憩タイム&おやつ!

 

フィンランドの食文化にはパンが欠かせないもので、おいしいパンは悩むほど存在しているので、ハイキングの日はだいたいサンドウィッチを作って森へもっていきます。スーパーでいつもより少しだけ良いパンを選んで、ハイキングの朝ワクワクしながらおいしいチーズや目玉焼き、野菜もたっぷりパンにはさんでしっかりホイルに包んで、もう出発前からおやつ休憩が楽しみになります。

 

森で数時間歩いた後、景色のきれいなところでおやつを食べると、なぜかなんでも普段より美味しく感じますね。日光で暖かくなった岩に座って靴を一瞬脱いで、朝丁寧に作ったパンを食べてコーヒーを飲んで、まさに至福のひと時。まあ、たまには蚊に邪魔されますが、それもそれでフィンランドの森の一部!

 

森での絶品サンドウィッチランチ

 

もう一つ、私にとって定番のハイキングのおやつをご紹介させてください。
フィンランドの国立公園は焚火ができるところも多く用意されているので、必ず持っていくおやつの一つというと。。。

 

ソーセージ! フィンランド人のソウルフードである、サウナ上がりにもよく食べられる塩分たっぷりのソーセージを焚火で焼いてマスタードをつけて食べると、疲れた体がとても喜びます。薪もよく用意してあって、手ぶらで楽しめるのがありがたいですが、火の扱いに注意が必要です。

 

コースの最後の方で見つかった絶景の休憩スポットにて焚火でソーセージ

 

最後まで満喫!

 

夏や秋の始まりのまだ暖かい日のハイキングの最後にもう一つおすすめです。

 

それが湖へのダイブ! 私が今回イソヤルヴィ国立公園へ行ったのは、25℃ぐらいで晴れのハイキング日和だったので、最後に焚火のところの湖に飛び込んでみて、言葉でうまく表せないほど気持ちよかった!!実はタオルを持っていくのを忘れてしまいましたが、焚火を焼きながら太陽の光で十分乾くだろうと思って、思い切って飛び込みました。疲れた体の汗を流してそのあとソーセージを食べるのが、シンプルでありながら最強の幸せな瞬間でした。

フィンランドはあらゆるところにきれいな森や国立公園があるので、機会があれば絶対におすすめです!

 

ハイキングした後の最高のリフレッシュ

 

[PROFILE]
Noora Sirola(ノーラ・シロラ)

フィンランド・タンペレ市出身。 タンペレ大学大学院卒業後、2019年から駐日フィンランド大使館商務部兼フィンランド政府観光局での勤務を経て、その後北欧専門旅行会社に務める。2024年3月よりフィンランドを代表するテクノロジー会社に勤務。フィンランドの観光促進、京丹後市の温浴施設「ぬかとゆげ」のサウナプロデューサーや日本モルック協会公認「モルックアンバサダー」など、様々な分野で日本とフィンランドを繋ぐコネクターとして活動中。

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