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From Finland:フィンランドを楽しみながらフィンランドへ

 

モイ!

 

マリメッコのバッグ、街中のフィンランド式サウナ、ムーミンのファッションアイテムや化粧品、公園で盛り上がっているモルック。最近日本での日常生活でフィンランドに出会う機会がどんどん増えているように感じます。そして嬉しいことに、「フィンランド出身です」と自己紹介するときに、「この前ヘルシンキに行きました」「フィンランドまた行きたいです」と実際に旅している方もとても多くて、これほどフィンランドが日本で愛されていることをとても光栄に思います。

 

でもフィンランドって実際にどのように行けばいいですか? 直行便ありますか? でもフィンランドかなり遠いですよね? と考えている方もたくさんいらっしゃると思うので、今回のコラムではフィンランドへの道をご案内できたらと思っています!

 

フィンランド人の中でも観光客に人気な、首都ヘルシンキのシンボルの一つヘルシンキ大聖堂。ではここまでどうやって行けるでしょう!

 

では、レッツゴー!

 

いつでもどこからでもフィンランドへ

 

フィンランドはかなり遠く感じるかもしれませんが、実は日本から一番近いヨーロッパです。北へ向って北極点を越えて13時間ほどはかかりますが、なんとなく気付いたらフィンランドへ到着します。

 

ご存知の方も多いでしょうが、フィンランドと日本は多くの直行便でつながっています。私も毎年大変お世話になっているフィンランド航空、フィンエアーは毎日直行便が飛んでいて、フィンランドへ行こうと思えば実はいつでも行けると言っても過言ではないぐらいアクセスが良いです。フィンエアーの直行便が羽田、成田、関空、夏は名古屋からも、JALの直行便も羽田から飛んでいるので、ありがたいことに私もとても簡単に自分の二つの故郷の間を行き来できます。

 

フィンエアーもJALもどちらもとても快適ですが、せっかくなので今回は一番フィンランドらしいフィンランドへの道、フィンエアーの話をさせてください。

 

フィンエアーのフィンランドカラーの飛行機。日本から夜出発するので、フィンランドには早朝に着きます。

 

雲の上でフィンランドを五感で体験

 

私が一番愛用している便は、都内から行きやすい羽田発のフィンエアーフライトです。毎晩夜の22時ごろの出発なので、仕事終わりにも問題なく間に合う便利な便です。フィンランドは私的に地元へ帰ることですが、空の旅の前はいつも荷造りや移動でバタバタします。でも、搭乗が始まって機内に入った瞬間フィンランドの雰囲気に癒されて、頭がすぐ休みモードに切り替わります。シンプルなデザイン、穏やかなフィンエアーのBGM、スクリーンで流れているフィンランドの映像、マリメッコのアメニティ、多くのフィンランド人のCAさん、フィンランド語のアナウンス(日本語もあります)。もう飛行機へ入った瞬間からフィンランドただいまって感じです。

 

離陸してまもなく夕食が提供されますが、ぜひ飲んでいただきたいフィンランドならではのもの、ビルべリージュース! 森の香りの優しい甘さの酸味のあるジュース、ぜひ試してみてください。そして、フィンエアー用にデザインされたマリメッコのかわいらしいナプキンも機内食に付いていて、小さな工夫で機内食もレベルアップします。素敵すぎて使うのがもったいないぐらいで、ナプキンを使わずにお土産で持って帰る人もいます。

 

空の旅では2回、ディナーと朝ご飯が提供されます。サステナビリティを配慮してカトラリーや入れ物には紙や木材を活用します。フィンランド発のフライトはたまにフィンランドチョコレートも付いています。(写真はヘルシンキ発の羽田行きです)

 

また、少し上のクラスのプレミアムエコノミーやビジネスクラスに乗ると、念願のマリメッコのアメニティキットが席で待っています。おしゃれで落ち着いたデザインのポーチがいくつかのパターンあって、集めたくなるぐらいです。ビジネスクラスやプレミアムエコノミーは食事もエコノミーよりおしゃれで、マリメッコやイッタラの食器もいろいろ楽しめて、空の食事もさらに美味しくなります!機会があればぜひおすすめです。

 

ビジネスクラスでしかもらえないマリメッコのアメニティ。ウェルカムドリンクもフィンランドを代表するイッタラというデザインブランドの溶けている氷をイメージしたグラス「ウルティマ ツーレ」で提供。

 

フィンランドと言えば、もう一つ

 

夕食がそろそろ終わり、機内が暗くなり始めます。でも、おやすみになる前にもう一つフィンランド体験を忘れずに!フィンランドはオーロラが有名で、オーロラを旅の目的にするトラベラーが非常に多いですが、オーロラの時期にフィンランドに行かなくても、フィンエアーならオーロラを体験できます。消灯の前に機内の照明を活用して、オーロラをイメージしたイルミネーションがスタート。グリーンからピンクに変わって紫へ、またグリーンへ戻り、きれいに踊っているオーロラ照明は何度でも見たくなります。

 

機内で楽しめるオーロラ

 

そして実は、運が良く時期が合っていれば、本物のオーロラも機内から見ることが可能です。数年前、年末にフィンランドへ戻ったときにフィンランド着陸3時間前にまだ暗くなっていたのですが、窓を少し開けて覗いてみたらなんと緑のきれいな明かりが!それほど珍しくないらしいので、オーロラシーズン、つまり9月~3月の間フィンランドへ渡航される方はぜひ空の上でオーロラを見るチャンスも覚えておくと良いです。

 

数年前飛行機から見たきれいなオーロラ。一生忘れない美しさ!

 

あっという間にフィンランド

 

フィンランドまでの13時間は長く思えますが、ご飯を食べたり映画を見たり、少し寝たり。また朝ごはん食べたりしたら、あっという間にフィンランドに到着。個人的に飛行機は「何もしなくてよい」というところなので、なんとなく私の場合は何もしなくてもつまらなくならないです。

 

 

窓から見えてくるフィンランドの風景、冬と夏編。季節によって景色が違ってコントラストが激しいのもフィンランドの魅力の一つです。

 

早朝のヘルシンキ空港はとても落ち着いていて音が何もしない。どこかからほのかに朝のコーヒーやシナモンロールの香りを楽しみながら廊下を散策して、外へ出てフィンランドの美味しい空気を肺いっぱい吸い込んで癒されて……フィンランドただいま!

 

ほとんど人のいない早朝の空港。静けさに癒されます。

 

フィンランドをエンジョイしながら空の旅をしましたが、実際のアドベンチャーはこれからです!朝がまだ早いので、初日から精一杯フィンランドを堪能できます。

 

では、皆さん、
Hyvää matkaa! (ヒュバー・マトカー)
良い旅を!

 

[PROFILE]
Noora Sirola(ノーラ・シロラ)

フィンランド・タンペレ市出身。 タンペレ大学大学院卒業後、2019年から駐日フィンランド大使館商務部兼フィンランド政府観光局での勤務を経て、その後北欧専門旅行会社に務める。2024年3月よりフィンランドを代表するテクノロジー会社に勤務。フィンランドの観光促進、京丹後市の温浴施設「ぬかとゆげ」のサウナプロデューサーや日本モルック協会公認「モルックアンバサダー」など、様々な分野で日本とフィンランドを繋ぐコネクターとして活動中。

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