TOP > TOPICS > From FINLAND: 自然の中シンプルに過ごすフィンランドの夏休み
COLUMN
もい!
(フィンランド語で“こんにちは“という意味)
フィンランド、タンペレ市出身ノーラ・シロラです。日本に引っ越して5年ぐらい、フィンランド政府観光局の経験を得て、現在北欧旅行フィンツアーという北欧を専門した旅行会社に勤めながら様々なイベントやメディアでフィンランドの魅力を発信し、フィンランドと日本を繋げるように活動しています。
フィンランドの首都ヘルシンキの目印、真っ白な大聖堂の前
フィンランドと言えば
森と湖の国と呼ばれている北欧フィンランド。ムーミン、サンタクロース、オーロラ、デザイン、サウナなどで日本でもよく知られていて、最近世界幸福度ランキング6年連続1位、SDG’s達成率世界トップレベル、ジェンダー平等やワークライフバランスなどで注目を受けています。
フィンランドはフランスやイタリア、北米などと違って、観光名所は少ない方ですが、シンプルでナチュラルな、のんびりしたライフスタイルが特徴的です。家族との時間を大事にして、仕事と休みの時間をハッキリ分け、自然と共に毎日を送っています。
そんなフィンランドのナチュラルな生活、今後こちらのコラムで皆さんに共有できたらと思っているのでどうぞよろしくお願いします!
白夜のあるフィンランドの夏
今年のフィンランドはなぜか少し寒い方ですが、ようやく気温が20℃近くまで上がって、私もどの季節よりも大好きな夏がやってきました。フィンランドの夏の気温は15~25℃ぐらいですが、30℃まで上がるときもたまにあります。ただし、湿気がないので蒸し暑くはならなくて、短い季節ではありますが、とても気持ちよくて過ごしやすいです。どこ行っても自然が豊かなので、新鮮な空気を深呼吸すると心までリフレッシュできます!
緑いっぱいのフィンランドの夏の典型的な森と湖の風景
フィンランドは国土の3分の1が北極圏なので冬は長くて暗いのですが、その一方夏は白夜という現象が特徴で、太陽がまったく沈まない時期があります。南フィンランドも、6~7月の一日がびっくりするほど長くて、夜中まで明るいのでずーっとピクニックを楽しんで外で過ごしたく、眠るのがもったいなく感じるぐらい。夜の21時になっても、日本の16時ごろだと思うぐらいの明るさです。
明るすぎて睡眠不足になるのではないか?と思われるかもしれませんが、少しずつ日が長くなって慣れていくのもあり、または遮光カーテンなど色々工夫もしています。緑いっぱいの自然が非常にきれいな夏、フィンランドが一番輝いている季節でも、ちゃんと寝て体を充電しなければならないですね!
7月の中旬、夜の11時ごろ。この時間帯に湖に飛び込むのが最高に気持ち良い。 ちなみに、泳いでいるのは私です。
長い夏休みで体も心も充電
フィンランド人は長い夏休みをとることで有名で、だいたいの人は6月の後半から4週間ほどの夏季休暇を過ごします。多くの人は森の中、湖畔に位置している小さめの木製のコテージに移動し、自然と共にシンプルな毎日を過ごすことで一年の疲れを吹き飛ばします。
湖畔のコテージでサウナに入りながらのんびり夏休みを過ごす。フィンランド人にとって最大級の贅沢
コテージの魅力と言えば、「何もしないことをする」。
これは私が一番好きな夏休みの過ごし方。一番リラックスできて、体も心も充電できる方法です。
コテージで過ごすと、生活そのものに集中できて、PCやスマホの画面などデジタルな世界から離れてリフレッシュできると思います。
何もしないことをするといっても、考えてみれば一日はだいたいこんな感じです。
・遅くまで寝てゆっくり目を覚ます。キッチンから少しの雑音が聞こえてきて、コーヒーの香りに癒されます。
・家族や友だちとおしゃべりしながら、外のテラスでモーニングコーヒーをゆっくり飲んで美味しい朝ごはんを食べる。
・森を散策して、ハンモックで本でも読んで、ちょっとしたDIYプロジェクトをやって編み物でもして、庭をいじったり好きなことをしてのんびり過ごす。
・お腹がすいたら季節の美味しいものでご飯を作って、みんなで美味しく楽しく外で食べる。
・毎日のようにサウナに入って、湖に飛びこんで桟橋でのんびり風を感じて深呼吸をする。
・サウナ上りにBBQやソーセージでも食べて、明るい白夜を夜遅くまでエンジョイ。
「何もしないことをする」と言っても、考えてみると結局色々やりますが、感覚的に「何もしなくて良い」と感じること、これがポイントです。思いついたことを好きにやって自然の中で過ごして、リアルな目の前のことに夢中になることで完全にリラックスします。
コテージのテラスで食べるBBQより美味しいBBQがない。グリルで焼いたパンにパプリカ、焼きトマト&グリルチーズ。フォイルの中はキノコとネギを蒸したもの。季節のおいしいもので元気充電。
シンプルに、ナチュラルに
最近は設備が揃っているコテージが一般的ですが、電気も水道のないコテージもいまだに多くて、あえてナチュラルな生活を過ごしたい方も多いです。コテージは別荘とたまに思われますが、別荘というより最低限の設備が揃っている、自然と一体化できるコテージの方が多くのフィンランド人の好みです。私も、東京の可能性にあふれる日常生活がとても好きですが、たまにはこういう「何もしないことをする」生活を過ごしたくなるので、毎夏実家へ帰るようにしています。
フィンランド人の中にはコテージを持っている家族が多いですが、観光客でもレンタルできるコテージも全国にあるので、ぜひフィンランド旅行の参考してみてください。また、日本のきれいな自然の中でも、何もしないことをする贅沢を今年の夏休みに体験してみるのがいかがですか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
またね&もいもい!(フィンランド語でバイバイ)
私の世界で一番好きな場所、家族のサマーコテージ
[PROFILE]
Noora Sirola(ノーラ・シロラ)
フィンランド・タンペレ市出身。 大学院卒業後、2019年から駐日フィンランド大使館商務部兼フィンランド政府観光局で観光推進、PR&マーケティングなどフィンランドの魅力を様々なメディアで発信。2022年からは北欧旅行フィンツアーの表参道の北欧カフェ&ショップ「Hyvää Matkaa!」のプロジェクトマネージャーを務めながらフィンランドと日本を繋ぐコネクターとして活動。
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