TOP > TOPICS > #10 Art in New York
COLUMN
ニューヨークの至る所に存在するアート作品。
昔からある象徴的な作品から、私たちの目を楽しませてくれる話題の作品まで、メッセージもアーティストも様々。
解放のメッセージ
ニューヨークのSOHOにある壁画で有名なスポット、Bowery Muralをまずはご紹介。
20メートル以上あるこの壁画に、80年代キースヘリングが描いたことで有名になり、以降様々なアーティストがこの場所で描き続けている。
昨年はデイビット・チェの作品がこのBowery Muralを飾ったのだが、2005年頃フェイスブック本社から壁画制作の依頼を受け、制作料として現金$6000を受け取る代わりにフェイスブックの株をもらい、現在その株が$200ミリオン相当の価値になったことで一気にその名が広まったのも有名な話。
その他、ニューヨーク出身のアーティストであるローガン・ヒックスは、下書きが雨で消されるという惨事に見舞われながらも、”我が人生”と題したニューヨークを舞台にした作品を完成させた。
そして先月、世界的に有名なアーティスト、バンクシーの作品が5年ぶりにニューヨークに戻り、ここBoweryMuralにお目見えした。
クルド人アーティスト兼ジャーナリストのゼラ・ドーガンが収監されている様子と、表現の自由を象徴するペンになっている檻。
トルコに住むクルド人アーティスト兼ジャーナリストのゼラ・ドーガンが戦地と化したクルドの街の絵を描いたのだが、その中に倒壊する建物にトルコの国旗を絵描いた事で、クルドのテロリスト団体の一員とみなされ、2年9ヶ月22日もの間収監された。
今回のバンクシーの作品はこれに抗議し、彼女の解放を訴えるメッセージが記されている。
彼女の檻の一本(右端)は鉛筆となっており、彼女が拘束された日数が檻の様に描かれている。
今回はこの作品のみを紹介しているが、マンハッタン・ブルックリンにも他数点バンクシーの作品が点在している。
その一部は一ヶ月も経たずして撤去されているものもある。
Bowery Mural
Bowery St. x Houston St.
メッセージ性の強い壁画もあれば、ふと一本路地に入ると突然ミッキーマウスが現れたりするからニューヨークの街に点在するアート作品は面白い。
このミッキーマウスはJerkfaceというニューヨーク出身のアーティストによって描かれた作品。
彼の作品は街の至る所にあり、そのどれもがアニメのキャラクターをモチーフに、カラフルでポップに描かれているのが特徴。
彼はインタビューで、”色々暗いニュースや難しいニュースもあるけれど、彼の作品をみてみんなが明るい気持ちになってもらえたら最高”と話す。
きっと誰もが私のように、”隠れミッキー”をニューヨークで見つけたら、どこか嬉しいような気持ちになるはず。
Micky Mouse by Jerkface
Mott St. x Houston St.
アートは街角だけれではなく、リテイルストアにもある。
下の2作品はMikeLeeというニューヨークの若手アーティストの作品。
実はこれ、どの作品もミニチュア。
リテイルの中に構えられた特設ミニギャラリーに飾られている。
KITH店舗内のArsham/Fieg ギャラリー外観
KITH店舗内 石膏で作られたスニーカーのオブジェ
リテイルショップKITHの一角にある、Arsham/ Fieg Galleryというギャラリースペースである。
KITHの内装を手がけたSnarkitectureの代表であり、アーティストのダニエル・アーシャムとKITHのオーナーのロニー・ファイグがこのスペースで数週間毎に様々なアーティストの作品を選び買い物客を楽しませている。
KITHの内装の重要な要素として、ダニエルの手がけた石膏で作ったスニーカーのアート作品が飾られていて、リテイルショップとアートが1つの新しいリテイル体験を提案している。
KITH
337 Lafayette St.
(Lafayette St. x Bleecker St.)
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