ソーホーの北に位置するノーホー(North of Houstonという意味)エリアに地上4階、地下1階そしてルーフトップテラスのある大きな建物を占領したのは、時代を感じさせる新しいタイプのリテイルコンセプトストア、Showfields。

ここのキャッチコピーは世界で一番面白いお店(The Most Interesting Store in The World)。

来月3月にグランドオープニングする予定のこのコンセプトストアは現在、ソフトオープン中。

新しいもの好きなニューヨーカー達の間で今話題のスポット。

このShowfeildsは何が新しいかというと、ここ近年で増えてきたオンラインでのみ販売を行っているブランド・メーカーの商品を体験そして購入の出来る期間限定ショップなのだ。

現在はソフトオープンということで、1階のみの展開だが、3月中旬から下旬を目処に、地上4フロアとルーフトップには国内外から集まった、様々なブランドがホーム、ウェルネス、ファッションなど各階に設けられるテーマに沿って配置され、“実店舗”を持つことになる。

この“実店舗”の期間は最低3ヶ月、長期でも6ヶ月という期間だけの展開。

出店するブランドやメーカーは自分たちがオンラインでのみ販売する商品をお客さんに直接説明し、反応を感じながら販売することが出来る。

ニューヨークでお店を構えるのは容易なことでない。

場所選び、リースの契約、内装工事、従業員の雇用、お店が開店してからも商品を販売するということ以外にもやらなくてはならないことは多い。

Showfeildsではそういったことを全て取り行ってくれる。

入り口を入ると、Showfeildsのスタッフが笑顔で出迎えてくれる。

そしてお願いをすると快く内覧ツアーを行ってくれるのだ。

私は今回Alexisに案内をお願いした。

広い建物の中は、白い壁で仕切られそれぞれのブランドの“お店”として区分されている。

通路の壁にはアートが飾られていたり、“お店”の入り口にはブランドの簡単な説明が貼られている。

大抵はそのブランドの人が立っていて、商品の説明を行いながら、普段は出来ない触れ合いを楽しんでいる。

季節の花とオンラインで視聴する講義を観ながら自宅でフラワーアレンジメントを行えるサービスを提供する会社の“お店”はお花屋さんになっていて、最高の品質と素材の寝具を探し求めた夫婦の立ち上げたブランドの“お店”はベットやリネンが置かれたショールームになっていて、オーストラリアからやってきたというコーヒーを原材料にしたスクラブを中心に展開するスキンケアブランドは、スクラブの体験や商品説明、こだわりのピンクの内装でポップな印象を与える“お店”作りを行っていた。

フラワーアレンジメントのIt’s By U

オーストラリアのスキンケアブランド、frank body

Boll & Branchは品質、素材にこだわった寝具のブランド

N5&SunnyはこのShowfieldsがデビューの場という、フォトグラファーでもあるデザイナーが立ち上げたみんなの生活がもっとハッピーをコンセプトにしたリサイクルコットンを使用したクッションを販売。

デザイナーはスウェーデン出身のおしゃれな女性。

シンプルな生成りのキャンバス生地に施された刺繍のデザインも可愛いが、“お店”の内装も目を引く可愛さ。

個人的にとても興味が湧いたのは、自分の髪質と改善したい事、好みの香りを指定してオリジナルのシャンプーとコンディショナーを作ることが出来るブランド。

このブランドこそ、こうした体験型の店舗は必須。

“お店”では香りを実際に嗅いで、設置されたモニターでオーダーをすることが出来る。

その他、“お店”を利用して体験してもらうことで商品開発に繋げているというブランドや、歯ブラシの定期購読というこれまでになかったサービス&商品の展開を行っているメーカーなど、1フロアに9つあるブランドをゆっくりと楽しみながらAlexisに案内をしてもらった。

観て回るだけでも本当に楽しい。

日本のブランドやメーカーがShowfieldsに”お店”を構えることもそう遠くない将来あるかもしれない。

実店舗を持たない企業にとっても、そして新しいものが好きな人たちにとってもこの3ヶ月程で入れ替わりが行われるというShowfieldsは魅力的な場所にこれからますますなっていくだろう。

Showfields
showfields.com