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COLUMN
もい!
海外へ行くときの一つの大きな楽しみは、現地のスーパーへ行くことです。見慣れない商品を見ながら通路をゆっくり進んで、気になるものをおやつやお土産に買ったりして、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
今日本に滞在しているので、フィンランドのスーパーは自分にとってもレアな存在で、帰国する際に久しぶりに子供のころ通っていたスーパーへ行って、馴染みのあるものを買いつつ新商品や季節限定のものを探してみるのが、単純ですが非常に楽しい時間。ということで、今回のコラムでフィンランドのスーパーの特徴や好きなものを少し紹介させてください。
フィンランドのスーパーでのんびりお買い物
フィンランドは、日本とほぼ同じ面積のわりに人口がとても少ない、北海道と大きく変わらない550万人ぐらい。しかし、スーパーはとにかく大きい! 都内の倍以上、いや、もっと大きいです! スーパー自体も大きいし、通路も広くて棚も高くて、場合によって手が届かないぐらい高いところに商品がおいてあったりします。そして、その分商品の種類も豊富です。混雑するとき以外はお客様がそこまで多くないし、自分のペースでゆっくり買い物ができます。ただし、スーパーの入り口付近で何かを買い忘れたりしてそれをレジで気づくと、場合によってかなり長い距離を戻る必要があります。スーパーも散歩も同時にできるのが、悪いことではないですが!
廊下が広くて解放感のあるフィンランドのスーパー。買い物も散歩ものんびり楽しめます。
スーパーはもちろんサイズさまざまですが、多くの人に好まれているのが“ファミリースーパー”的な、食材も日常用品、服装やガーデニング道具、食器やスポーツギアをなんでも購入できるところ。だいたいの家庭が車を持っているので、荷物が一気に多くなっても問題なく家まで運べます。
野菜を買うときのコツ
フィンランドは北の国なので野菜や果物はどう? とたまに聞かれますが、そこまで日本と大きく変わらないと思います。もちろん、日本みたいに果物がほぼ全て国産ではなく輸入のものもたくさんありますが、野菜はフィンランド国産のものでほぼ完結できます。北海道みたいにじゃがいも、玉ねぎやニンジン、ビーツやカブといった根菜がとても多く、きゅうり、トマト、レタスなども特に夏になるととてもみずみずしくて美味しい。
輸入のものが多いですが、ほとんどの果物はフィンランドでも普通に手に入ります。
ただし、野菜や果物の買い方が日本と少し違って、すべて量り売りになっています!お客様ご自身で野菜や果物を選んで専用の袋に入れて、重量を自分で量ってシールを貼ってレジに持っていきます。量り忘れるとレジで(やさしく)叱られるので、お忘れなく。自分の好きな量だけ買えるし食品ロス対策にもつながるというフィンランドの考え方です。
6月に現れる夏の新じゃがいも。泥のついたまま量り売りされているのが一般的。
乳製品大国
フィンランドのスーパーへ行くと、よくびっくりされるのが乳製品のバリエーション。牛乳、チーズ類、クリーム、ヨーグルト、クワルクや日本で見たこともない乳酸菌の入ったヨーグルトの仲間、アイスクリームなどなど。この中でももちろん多くの味やブランド、低脂肪やオーガニック等の豊かな選択肢。長い棚一台はヨーグルト専用、もう一台はチーズ専用として確保され、初めて見ると永遠に悩んでしまいそう。だだ、見たことのない、試してみたいものが多くあるからこそ楽しい!
個人的に特にフィンランドのスーパーで好きなのは、アイスクリーム。フィンランドは冬が寒い国と言っても、アイスクリームの一人当たりの消費量は世界トップレベル。暖かい家で寒い冬の日もアイスを美味しく暖炉の前で食べています。個別だけではなく、少しずつ食べれる“ファミリーサイズ”も多い。夏や冬の季節限定の味もたまに現れて、特にクリスマスのスパイシーなジンジャーブレッドアイスクリームは毎年のクリスマス休みの楽しみ。
フィンランドのアイスクリームは濃厚でありながらフレッシュ、食感もクリーミーですが甘すぎない、重すぎない。ぜひ食べてもらいたいものの一つ!
お土産はスーパーで
フィンランドに行ったらおみやげのおすすめはなんですか? とよく聞く質問です。好みはもちろん人それぞれですが、一番確実と言えるのがフィンランドのチョコレート、特に「Fazer」というブランドのものです(以前のコラムでカフェも紹介しています)。チョコレート以外にも、グミやリコリス、クッキー、世界一まずいキャンディーと言われるサルミアッキなど、日本のお菓子と味も食感の違うものなので試してみると面白いです。
大きいスーパーはお菓子のセレクションももちろん幅広い。
また、お菓子以外のフィンランドならではのものをいいますと、ライ麦パン(クラッカーみたいなものはよく持ちます!)やオートミール、きのこの粉スープ、フィンランドのマスタードやその他調味料、浅入りコーヒー、ベリージャム、キシリトールの入った歯磨き粉などです。私はスーパーへ行くとだいたいそういう好きなもの、試してみたいものを思い切って買いすぎてしまい、荷物の重量制限が心配になります。
フィンランド帰省のスーパーで買ったおみやげ。少しずつ食べて日本にいながら故郷を思い出します。
もちろんマリメッコやイッタラで代表的なフィンランドブランドをお土産に買うのも楽しいですが、実はそういったブランド品もスーパーで少し安く購入できる場合があります。マリメッコと言えばナプキンや紙皿、食器だと例えばムーミンのマグカップは専門店より安いのです。
ということで、フィンランドへ行く機会があればぜひスーパーのゆっくり時間もぜひ行程に入れてみてください。
[PROFILE]
Noora Sirola(ノーラ・シロラ)
フィンランド・タンペレ市出身。 タンペレ大学大学院卒業後、2019年から駐日フィンランド大使館商務部兼フィンランド政府観光局での勤務を経て、その後北欧専門旅行会社に務める。2024年3月よりフィンランドを代表するテクノロジー会社に勤務。フィンランドの観光促進、京丹後市の温浴施設「ぬかとゆげ」のサウナプロデューサーや日本モルック協会公認「モルックアンバサダー」など、様々な分野で日本とフィンランドを繋ぐコネクターとして活動中。
MARcourt STYLE IDEAS vol.8 : 冬へ出かけよう、新しい「ニット」に着替えて × Lee momoka
From FINLAND:フィンランドのスーパーへ行ってきました
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