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COLUMN
ヴェネチア
今回はフィレンツェの街を離れ、北イタリアはヴェネチアへ。水の都として知られるこの土地は、数百の島々と運河、橋によって築かれ、まるで迷路のような不思議な街並みが広がっています。葉脈のように広がる街中の水路では、ゴンドラに乗り散策を楽しむ人々の姿が多く見られました。
水路を進むゴンドラ
車や電車などは一切走っていないヴェネチア。基本的に移動は徒歩、または水上ボートとなり、目的地までは「私有地では?」と思うような細道や不安になるような暗い路地を進まなくてはなりません。
運河や水路にかかる橋を上っては下り、上っては下り、ようやく辿り着いた大通りには、ベネチアングラスの工芸品を飾るギャラリーやカーニヴァルでお馴染みのマスク専門店が。
伝統製法で作られる個性豊かなマスクがショーウィンドウや露店に所狭しと並ぶ様子はヴェネチアならではの景色。カーニヴァルの時期にはそれぞれご自慢の衣装に身を包み、街は当時を思わせるバロック様式の雰囲気に包まれます。独特な街並みの中、中世貴族に扮した人々と過せるカーニヴァルは一度体験してみたい行事のひとつですね。
Rialto 79
散策を続け、観光客の姿が多くなる大通りへ。カナル・グランデ(大運河)にかかる、街のシンボルのひとつ「リアルト橋」を目前とした通りに、目を惹くアクセサリーショップが一軒。色鮮やかなガラスに精巧な細工のアクセサリーに思わず足を止めてしまいました。見ると、店内にはマダムの姿が。せっかくなので、お邪魔させて頂くことに。
一目惚れのピアス
リアルト橋のすぐ近くに店を構えるのは「Rialto 79」。ムラーノガラスのみを使用したペンダントやブレスレット、ピアスは古くから現代に受け継がれた伝統的な技法で作り上げられ、花や果物の植物などをモチーフにしたデザインから現代のファッションを意識したモダンなアクセサリーまであらゆるコレクションを展開しています。今回私が一目惚れして購入した、頂いたアイテムは、花のモチーフに深いオレンジ色のガラスピースがマッチした可愛らしいピアス。そんな職人さんの技術がぎゅっと詰まった一品を手に入れ満足していると、お店のマダムが一言。
「この近くに私たちの工房があるから行ってきなさい!今、電話しといたから!」
Rialto 79 工房
なんと、近くにある工房へアポイントをとってくれたそう。親切なマダムに導かれ、今度は工房へお邪魔することに。 素敵なおじ様に迎えられたそこは、先ほどのエレガントな雰囲気とは少し違う空気に包まれた工房を併設した小さなお店。モダンなデザインをメインとしたアクセサリーと混ざるように、原料であるガラス棒や額に入ったヴェネチアングラスのパーツなどが飾られた店内。その奥には、専用のバーナーでガラスを溶かす職人の姿が。お店のアイテムひとつひとつが、彼らの手によって丁寧に作られている様子が感じられる素敵な空間でした。
Instagram:@rialto.79
作業の様子
[PROFILE]
イタリア在住のフリーランスデザイナー。フィレンツェの美術専門校を卒業後、紳士服店のグラフィックデザイナー兼テキスタイルデザイナーで、今はフリーのグラフィックデザイナー等、活動している。
Instagram @misa_7979
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